
英語を学習すれば英語の読み書きはできるようになります。
学校でも習いますし、独学で学習することもできます。
しかし、机上の勉強だけでは英語を話せるようになりません。
いわゆる「英会話」のレッスンが必要です。
英会話には相手が必要なので独学はできない、……が今までの常識でしたが、現在ではなんとAI(人工知能)で英会話の独学が可能になっています。
AIのメリット
AIを使った英会話の独学は人間相手に比べて3つの大きなメリットがあります。
- お金がかからない
- 気を使わない
- 会話内容を文字で確認できる
お金がかからない
英会話スクールなどでは話した時間に応じで安くない料金がかかります。
とくに雑談(後述)ができるまでの英語力を得るためにはかなりの時間が必要で費用的に現実的ではありません。
しかし、AI相手なら何百時間会話してもお金はかかりません。
最初に機材の購入代金(英会話スクールに比べたら微々たるもの)が必要なだけです。
気を使わない
英会話の練習中に単語や言い回しを調べたくなることは多々あります。
しかし、人間相手の会話中にそんなことができるでしょうか?
相手がAIであれば会話中にどんなに待たせても何の問題もありません。
会話内容を文字で確認
英会話学習初期では知っている単語でも聞き取れないことが多々あります。
発音と文字が頭の中で一致していないためです。
AIが認識した会話を文字で確認することで発音と文字の一致が楽にできます。
特定シーンと雑談
英語学習の中でも実践ですぐに使えるのは特定のシーンを想定したレッスンです。
特定のシーンとは例えば、入国審査、部屋のお湯が出ない、などです。
出てくる単語や話し方が限定されるために英語学習の成果をすぐに実感できます。
それに対し、相当の英語力があっても英語での雑談は難しい、という人は多いのではないでしょうか。
特定シーンと雑談の英語学習に使えるAI製品には以下のようなものがあります。
特定シーン | 雑談 | |
---|---|---|
学習に使えるAI製品 | ポケトークS(POCKETALK S) | Amazon Echo |
難易度 | 低い | 高い |
特定シーンをポケトークSで学習する
特定シーンとは前述の通り、入国審査、部屋のお湯が出ない、トイレの場所を尋ねる、などです。
こうした特定シーンを想定した本やCDなどの英会話教材は大量に売られています。
しかし、そうした英会話教材で独学して、実際に特定シーンでちゃんと会話できたでしょうか?
現実には相手が想定外のことを言ってきた途端、会話が成立しなくなったのではないでしょうか。
例えば入国審査では入国審査官の気分によって質問されることが変わり、こちらの回答によって次に質問される内容が変わってきます。
つまり、英会話教材のいくつかの台本を覚えたところで現実には対応できるわけがないのです。
では特定シーンの英会話を独学するにはどうしたらいいか?
その回答の1つが入国審査官やホテルスタッフのAI(人工知能)です。
例えば、入国審査官AIは「AIの気分」によって質問してくる内容が変わります。
AIに回答する内容によって次の質問も変わるのです。
別の日にAIに同じ回答をしても同じ答えは返ってきません。
固定の台本ではなく、人間のようなAIなのですから。
つまり、入国審査官やホテルスタッフのAIを相手にすれば特定シーンの英会話を独学できることになります。
このようなAIを搭載した製品がポケトーク(POCKETALK)です。
雑談をAmazon Echoで学習する
前述の通り、かなりの英語力があっても英語での雑談は難易度が高いです。
以下のAmazon Echoのソーシャルボットは英語で雑談が可能ですが、そのセットアップもまた少し難易度が高いです。
人間と雑談できるソーシャルボット
ソーシャルボット(socialbot)とは雑談できるボット(プログラム)のことです。
すでにたくさんの製品が出回っている単純な質問(例えば「今日の天気は?」など)や命令を理解できるレベルのものではありません。
人間を相手に雑談を長時間続けることのできるボットです。
Alexa Prizeのソーシャルボット
ソーシャルボットは世界中で研究されていて、急速に進化中です。
そんな中で一般人でも利用できるのがAlexa Prizeのソーシャルボットです。
Alexa Prizeとは米アマゾンが開催している大学生向けのソーシャルボットのコンテストです。
Alexa Prizeのソーシャルボットはamazon.com(アメリカのAmazon)のアカウントがあればAlexa搭載のAmazon製品(詳細は後述)で試せます。
AlexaとはAmazonのAI(人工知能)アシスタントですが、基本的には単純な質問(前述の「今日の天気は?」など)に回答できる程度で人間との会話を長時間継続することはできません。
しかし、amazon.comのアカウントがあれば後述の手順でAlexa搭載の製品でAlexa Priseのソーシャルボットを使えます。
手順
以下の手順でAlexa Prizeのソーシャルボットを使って英会話を独学できます。
- amazon.comのアカウントを用意する
- Echoを購入する
- amazon.comのアカウントでセットアップする
- ソーシャルボットを起動する
- 文字の会話履歴を確認する
amazon.comのアカウントを用意する
Alexa Prizeのソーシャルボットを使うためにはamazon.com(アメリカのAmazon)のアカウントが必要です。
amazon.comとamazon.co.jp(日本のAmazon)とではアカウントが別です。
そのため、amazon.comのアカウントを持っていなければ取得します。
結合アカウントではダメ?
昔はamazon.co.jpとamazon.comのアカウントを結合できました。
アカウントを結合することでamazon.co.jpとamazon.comで購入したKindle本を同時に参照できるメリットがありました。
amazon.comで洋書を購入したことがある人ならアカウントを結合している人も多いのではないでしょうか。
しかし、この結合アカウントは問題があったようで現在、アカウント結合はできなくなっています。
管理人はAlexa Prizeのソーシャルボットが起動せず悩みまくったのですが、結合アカウントをamazon.com専用アカウントに切り替えたらすんなり起動しました。
どうも結合アカウントではダメなようです。
結合済みアカウントを結合解除することはできないため、昔アカウントを結合してしまった人は新規にamazon.comのアカウントを取得しなおす必要があります。
Echoを購入する
EchoとはAlexaが搭載されたAmazonのAIスピーカーです。
amazon.comで購入する必要はなく、amazon.co.jp(日本のAmazon)で購入します。
もし、すでにEchoを持っていても英会話の独学専用にもう1台必要です(理由は後述)。
amazon.comのアカウントでセットアップする
Echoをamacon.co.jpでなく、amazon.comのアカウントでセットアップします。
このEchoは事実上、英会話の独学専用になります。
理由はamazon.comのアカウントだと日本語の質問や命令(日本語の会話はもともとできません)を理解できなくなるためです。
ソーシャルボットを起動する
たとえ、amazon.comのアカウントでセットアップしても、Echoが基本的には単純な質問や命令しか理解しないのは前述の通りです。
しかし、Echoに対して、
と話しかけると、Alexa Prizeのソーシャルボットが起動します。
Alexa Prizeのソーシャルボットは複数の大学が開発していますが、
と話しかけるたびに異なる大学のソーシャルボットが起動します。
たくさんのソーシャルボットを相手に英語で会話できるわけです。
会話履歴を文字で確認する
もともと英会話が得意ではないから英会話を勉強するわけで、ソーシャルボットが何を言っているか聞き取れない、または自分の英語がソーシャルボットに伝わらない、ということが当然あります。
そうした場合にはamazon.comの以下のページでソーシャルボットとの会話履歴を文字で確認できます。
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