
日本語で俗にいう「ローマ字」とはアルファベット(ラテン文字)で表記された「ひらがな」のことです。
パソコンに日本語を入力する際、ほとんどの人が「ローマ字入力」をしています。
ローマ字入力とかな入力
ローマ字以外の日本語入力方法として「かな入力」があります。
日本語キーボードに刻印されている「ひらがな」の通りに入力する方法です。

一見、キーボードの刻印どおりに日本語入力できるかな入力のほうがローマ字入力より良さそうですが、ローマ字入力に対するかな入力のメリットはほとんどなく、かな入力はほとんど使われていないのが現実です。
ヘボン式と訓令式
一口にローマ字と言ってもその表記にはいくつもの種類がありますが、現在使われている表記は大きく訓令式とヘボン式に分かれます。
例えば「つ」は訓令式では「tu」ですが、ヘボン式では「tsu」になります。
学校で習うローマ字は訓令式です。
しかし、訓令式の「TIBA」は「ちば」ではなく英語的に「てぃば」と読みそうになってしまうためか、道路標識などでよくみかける表記はヘボン式です。
早い話、ローマ字は統一されておらず、どの表記を使うべきなのか混沌とした状況だということです。
そのため、パソコンのローマ字定義をカスタマイズしより効率よく日本語入力する方法もあります。
ではパソコンなどのローマ字入力ではどのローマ字表記で入力するのでしょうか?
実は一般的なヘボン式と訓令式のどちらでも入力できるようになっています。
CHIBAと打鍵してもTIBAと打鍵しても両方とも「ちば」となります。
ではローマ字入力ではヘボン式と訓令式のどちらがいいのでしょうか?
英語表記に近く街なかでよく見かけるヘボン式でしょうか?
それとも学校で習う訓令式でしょうか?
いろいろな意見があるとは思いますが、オススメは「速く楽に打てる方」です。
「ち」を入力するのにヘボン式でCHIと3打鍵するのと訓令式でTIと2打鍵するのではどちらが速いか?
この場合は当然、2打鍵の後者のほうです。
前述の通り、もともとローマ字は統一されていないためパソコンなどのローマ字入力でもヘボン式か訓令式のどちらかに統一する必要などありません。
ローマ字変換表
表中の赤字は他の複数の入力方法がある文字です。
清音
あ行 | あ A | い I | う U | え E | お O |
---|---|---|---|---|---|
か行 | か KA | き KI | く KU | け KE | こ KO |
さ行 | さ SA | し SI | す SU | せ SE | そ SO |
た行 | た TA | ち TI | つ TU | て TE | と TO |
な行 | な NA | に NI | ぬ NU | ね NE | の NO |
は行 | は HA | ひ HI | ふ FU | へ HE | ほ HO |
ま行 | ま MA | み MI | む MU | め ME | も MO |
や行 | や YA | ゆ YU | よ YO | ||
ら行 | ら RA | り RI | る RU | れ RE | ろ RO |
わ行 | わ WA | を WO |
「し」、「ち」、「つ」はヘボン式のSHI、CHI、TSUでも打てますが、3打鍵必要になってしまいます。
「ふ」は右手の同じ指をホームポジションから離して2打鍵するhuより、左手ホームポジションのままf、右手でuを打鍵するほうが早く楽に入力できます。
ん
基本 | 次の文字が母音・な行・や行 |
---|---|
ん N | ん NN |
「ん」は基本はNですが、「ん」の次の文字が以下の場合はNNになります。
- 母音(あ・い・う・え・お)
- な行(な・に・ぬ・ね・の)
- や行(や・ゆ・よ)
小文字
(小文字の)ぁ行 | ぁ LA | ぃ LI | ぅ LU | ぇ LE | ぉ LO |
---|---|---|---|---|---|
(小文字の」)ゃ行 | ゃ LYA | ゅ LYU | ょ LYO | ||
促音(小文字の「っ」) | 次の子音を連打 | ||||
単独の(小文字の)「っ」 | っ LTU |
例えばAの前にLをつけると小文字の「ぁ」になります。
LではなくXを前につけても小文字になりますが、Lのほうがホームポジションで打てるため有利です。
しかし、小文字は促音か後述の拗音として入力したほうが遥かに効率的です。
促音とは「あった」のような小文字の「っ」で次の子音を連打すると打てます。
例えば「あ」はA、小文字の「っ」は次の子音である「た」の子音を連打してTT、最後にA、つまりATTAと打ちます。
濁音と半濁音
ゔ行 | ゔ VU | ||||
---|---|---|---|---|---|
が行 | が GA | ぎ GI | ぐ GU | げ GE | ご GO |
ざ行 | ざ ZA | じ JI | ず ZU | ぜ ZE | ぞ ZO |
だ行 | だ DA | ぢ DI | づ DU | で DE | ど DO |
ば行 | ば BA | び BI | ぶ BU | べ BE | ぼ BO |
ぱ行 | ぱ PA | ぴ PI | ぷ PU | ぺ PE | ぽ PO |
「じ」はZIでも打てますが、ホームポジションを外した小指で打つZよりもホームポジションのまま人差し指で打てるJのほうが有利です。
拗音
きゃ行 | きゃ KYA | きぃ KYI | きゅ KYU | きぇ KYE | きょ KYO |
---|---|---|---|---|---|
ぎゃ行 | ぎゃ GYA | ぎぃ GYI | ぎゅ GYU | ぎぇ GYE | ぎょ GYO |
くぁ行 | くぁ QA | くぃ QI | くぇ QE | くぉ QO | |
ぐぁ行 | ぐぁ GWA | ぐぃ GWI | ぐぅ GWU | ぐぇ GWE | ぐぉ GWO |
しゃ行 | しゃ SHA | しぃ SYI | しゅ SHU | しぇ SHE | しょ SHO |
じゃ行 | じゃ JA | じぃ ZYI | じゅ JU | じぇ JE | じょ JO |
すぁ行 | すぁ SWA | すぃ SWI | すぅ SWU | すぇ SWE | すぉ SWO |
ちゃ行 | ちゃ TYA | ちぃ TYI | ちゅ TYU | ちぇ TYE | ちょ TYO |
ぢゃ行 | ぢゃ DYA | ぢぃ DYI | ぢゅ DYU | ぢぇ DYE | ぢょ DYO |
てゃ行 | てゃ THA | てぃ THI | てゅ THU | てぇ THE | てょ THO |
でゃ行 | でゃ DHA | でぃ DHI | でゅ DHU | でぇ DHE | でょ DHO |
とぁ行 | とぁ TWA | とぃ TWI | とぅ TWU | とぇ TWE | とぉ TWO |
どぁ行 | どぁ DWA | どぃ DWI | どぅ DWU | どぇ DWE | どぉ DWO |
にゃ行 | にゃ NYA | にぃ NYI | にゅ NYU | にぇ NYE | にょ NYO |
ひゃ行 | ひゃ HYA | ひぃ HYI | ひゅ HYU | ひぇ HYE | ひょ HYO |
びゃ行 | びゃ BYA | びぃ BYI | びゅ BYU | びぇ BYE | びょ BYO |
ぴゃ行 | ぴゃ PYA | ぴぃ PYI | ぴゅ PYU | ぴぇ PYE | ぴょ PYO |
ふぁ行 | ふぁ FA | ふぃ FI | ふぇ FE | ふぉ FO | |
みゃ行 | みゃ MYA | みぃ MYI | みゅ MYU | みぇ MYE | みょ MYO |
りゃ行 | りゃ RYA | りぃ RYI | りゅ RYU | りぇ RYE | りょ RYO |
うぁ行 | うぁ WHA | うぃ WI | うぇ WE | うぉ WHO |
しゃ行はSY?でも打てますが、Yよりわずかに打ちやすいHを使うSH?のほうが有利です。
しゃ行の中で「しぃ」だけはSHIと打つとヘボン式の「し」になってしまうため、SYIと打ちます。
じゃ行はZY?でも打てますが、2打鍵で打てるJ?のほうが有利です。
じゃ行の中で「じぃ」だけはJIと打つとヘボン式の「じ」になってしまうため、ZYIと打ちます。
ちゃ行はCH?やCY?でも打てますが、Cよりわずかに打ちやすいTを使うTY?が有利です。
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