
車に乗るときはいつも音楽を聴いています。
そのためにずっと「車で聴く音楽を用意する」少なくない手間をかけ続けてきました。
しかし最近、音楽を用意する手間がない車で音楽を聴く究極の方法を見つけた気がします。
面倒だったカセットテープへのダビング
車の免許を取った時代、CDは既にありましたが車載のCDプレーヤーはまだ高価で、車のダッシュボードにはカセットテープが再生でき、ラジオが聴けるだけのカーオーディオが鎮座しているのが普通でした。
アナログのレコードを何日か借りると数百円というレンタルレコード屋からレコードを借りて来て、車で聴くためのカセットテープにダビングします。
カセットテープは基本的にテープの最初から再生するため、複数のレコードから車で聴きたい曲を聴きたい順番にダビングするのです。
しかも、カセットテープは46分(片面23分)や60分(片面30分)などと長さが決まっているため、ダビングする曲全体がちょうど23分や30分になるように曲を選ばなければなりません。
さらに、例えば46分のカセットテープを作るには46分以上かかります。
カセットテープへのダビングにかかる時間は基本的に実時間だからです(倍速でできるカセットレコーダーもありましたが)。
使われない車載CDプレーヤー
車載のCDプレーヤーが安くなると車でもCDで音楽を聴くようになりました。
しかし、車でCDを聴くためにはCDを購入しないといけません。
シングルCDなら1,000円前後します。
シングルCDにはお目当ての1曲の他にどうでもいいような曲が1つとなぜかカラオケ(インストゥルメンタル)が入っています。
お目当ての1曲を聴くためにシングルCDにアダプタをつけて車載CDプレーヤーに入れたり出したりはすぐにウンザリしました。
だからといってCDアルバムなら3,000円前後です。
お目当ての曲以外のどうでもいい曲がいっぱい入っています。 ベストアルバムCDならいいですが、発売されるまで何年待つのかと・・・
結局、レンタルCD屋でCDを借りてきて、好きな曲を好きな順序でカセットテープにダビングしていました。
ダビング元がアナログレコードからCDに変わり、多少はマシになったものの面倒であることは変わりませんでした。
当然、車載CDプレーヤーは使わなくなりました。
車でiPodやiPhone
そして車の中でなくてもCDを聞かなくなりました。
音楽はCDからパソコンに取り込み、パソコンからiPhoneやiPodにコピーして聴くのが当たり前になりました。
そして、カーナビやカーオーディオがiPodやiPhoneと接続できるようになったからです。
やがて音楽はCDから取り込むのでなく、iTunesなどで1曲単位で購入できるようになりました。
もう高価でいらない曲まで入っているCDなど購入する必要もなくなりました。
曲の購入もiPhoneやiPodへのコピーも、CD購入とカセットテープへのダビングに比べれば遥かに安く簡単でした。
面倒なのは「自分好みの曲を探して購入して管理する」ことくらいです。
車でAmazon Prime Music
そんな「自分好みの曲を探して購入して管理する」面倒すらなくしてしまう究極とも言える方法が車でAmazon Prime Musicを聴くことです。
Amazon Prime MusicとはAmazonが提供している音楽聴き放題サービスです。
iPhoneやAndroidのAmazon Prime Musicアプリでネットから音楽をダウンロードしながら聴くことができます。
カーナビやカーオーディオでAmazon Prime Musicを操作する
最近のカーナビやカーオーディオにはBluetooth機能がついています。
Bluetoothでスマホ(iPhoneかAndroid)をカーナビやカーオーディオに接続すれば車のスピーカーでAmazon Prime Musicが聴くことができます。
カーナビやカーオーディオ側の操作で次の曲、停止、再生なども操作ができます。
写真はホンダのVXM-175VFiというディーラーオプションのカーナビにBuletoohでスマホ(iPhone)を接続し、Amazon Prime Musicの曲を再生している状態です。

カーナビの画面に再生中の曲名、アーティスト名、アルバム名が表示されているのがわかると思います(アルバム名が曲名と同じなのでちょっとわかりづらいですが)。
カーナビどころかステアリングスイッチでも次の曲、停止、再生などが操作できています。
また、エンジンを切るとスマホのAmazon Prime Musicは再生を停止します。
最近のBluetooth対応のカーナビであれば同様のことができると思います。
ナビやオーディオがBluetooth対応でなければ
もし、カーナビやカーオーディオにBluetooh機能がなくても車載用のBluetoothオーディオレシーバーを使うことでカーナビやカーオーディオにスマホを接続できます。
自分で曲を選ぶ必要すらない
スマホなどの音楽プレイヤーと同様、Amazon Prime Musicでもプレイリストを作ることができます。
プレイリストとはどの曲をどの順序で再生するかを定義したリストです。
Amazon Prime Musicでは100万以上の曲が聴けるわけですからプレイリストは必須です。
しかし、好きな曲を選んでプレイリストを作るのは面倒・・・。
そんな贅沢な悩みに対するAmazon Prime Musicの回答は「プレイリストの配信」です。
例えば、以下のようなカテゴリのプレイリストが配信されています。
- 通勤・ドライブ
- J-POP
- ロック
- ソウル・R&B
- 他多数・・・
通勤・ドライブカテゴリには以下のようなプレイリストがあります。
- 渋滞でもリラックスできるポップス
- ドライブデート向けポップス
- 長時間ドライブの眠気を飛ばすEDM
- ハイウエイで聴くメロディック・スピード・メタル
- 他多数・・・
こういった配信されているプレイリストを使えば、もはや自分で曲を選ぶ必要すらありません。
通信料の心配がないオフライン再生
スマホの音楽聴き放題サービスは通信料が心配という人もいるかと思います。
Amazon Prime Musicではプライリスト(下図)や曲をダウンロードし、オフラインで再生することもできます。

よく聞くプレイリストや曲をオフライン再生するだけなら通信料を心配する必要はありません。
格安な費用
音楽聴き放題サービスはAmazon Prime Music以外にもいくつかあります。
それらの中でAmazon Prime Musicをおすすめする理由はコストパフォーマンスです。
利用料(税込) | 曲数 | ||
---|---|---|---|
一般 | 学生 | ||
Amazon Prime Music | Amazonプライム 4,900円/年 (409円/月換算) | Prime Student 2,450円/年 (205円/月換算) | 200万曲 |
Amazon Music Unlimited | 780円/月 (Amazonプライム会員) | 480円/月 | 6,500万曲以上 |
Apple Music | 980円/月 | 480円/月 | 6,000万曲 |
Spotify | 980円/月 | 480円/月 | 5,000万曲 |
YouTube Music | 980円/月 | – | 5,000万曲以上 |
他の音楽聴き放題サービスに比べて圧倒的な低料金です。
さらにそれは実際にはAmazonプライムかPrime Studentの費用です。
AmazonプライムとはAmazonの会員向けサービス、Prime Studentはその学生版です。
Amazon Prime Musicはいずかのサービスの一部となっています。
アマゾンプライムとPrime StudentにはAmazon Prime Musicの他にも様々なサービスが含まれていますが、代表的なのがAmazonプライムビデオが見放題になることです。
とりあえずアマゾンプライムは30日間、Prime Studentは6ヶ月間無料で使えますので、騙されたと思って車でAmazon Prime Musicを聴いてみてはどうでしょうか。
もし、Amazon Prime Musicの200万曲では不足と感じたら、6,500万曲以上を聴けるAmazon Music Unlimitedにアップグレードすればいいだけです。
同じAmazonのサービスですからスマホアプリや前述のプレイリスト等はそのまま使え、単に聴ける曲数が増えるだけです。
こちらも30日間、無料で使えます。
音声操作も可能
さらにEcho Autoによる音声操作も可能です。
Echo Autoとは車でAlexa(人工知能アシスタント)を使うための車載デバイスです。
運転中であっても「アレクサ、XXXの音楽をかけて」とEcho Autoに話しかけるだけで好きな音楽が再生されます。
Echo Autoでは「アレクサ、ラジオでNHK FMをかけて」や「アレクサ、もうすぐ家に帰るよ、って電話して」など音楽以外のことも出来ます。
カセットテープからの時代の変化には驚かされます。
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