
過去の製品のメンテナンスのため、Visual Studio 2008を使う必要がありました。
開発PCにはVisual Studio 2013しかインストールされていなかったため、Visual Studio 2008 Expressを追加でインストールしました。
このExpressの「登録」で少々ハマってしまいました。
Visual Studioはリリースされた順にインストールする
異なるバージョンの複数のVisual Studioを1台のPCに共存させることは可能です。
ただし、それには条件があります。
今回のケースではVisual Studio 2013がすでにインストールされているので、それより前にリリースされたVS2008を単純に追加でインストールするとファイルの関連付けが正しく設定されません。
そのため、一度VS2013をアンインストールすることにしました。
それにしてもVisual Studioのアンイストールというのは何故か時間がかかります。
インストールに時間がかかるのはファイルのコピー時間が必要なのでまだ理解できますが、このアンイストール時間の長さは一体なんなんでしょう。
Visual Studio 2008 Express
Visual Studio 2008には製品版(Standard、Professional、Team System)と無料版のExpressがあります。
昔、製品版を購入していたはずですが、引っ張り出してくるのが面倒だったのでExpress版をダウンロードして使うことにしました。
Expressは商用利用も可能で機能制限はあるものの、今回の過去製品のメンテナンス作業では問題にならないためです。
WEBインストールとオフラインインストール
VS2008 ExpressにはWEBインストール版とオフラインインストール版の2種類が存在します。
WEBインストール版とはインストーラがインターネットから必要なファイルをダウンロードしながらインストールを進める形式。
オフラインインストール版とは必要なファイルがすべて入ったDVD-ROMのISOファイル形式です。
オフラインインストールはISOファイルのダウンロードに時間がかかる上、DVD-ROMを作成するか仮想ドライブとしてマウントする必要があり扱いが面倒です。
そのため、WEBインストール版を使ったのですが、これが間違いの元でした。
VS2008とVS2013の共存
時間がかかったVS2013のアンイストールに続き、さらに時間をかけてVS2008をインストール、そしてもう一度時間をかけてVS2013をインストールしました。
このようにVisual Studioをリリースされた順番にインストールすることで異なるバージョンを共存させることができます。
試しにエクスプローラーでVS2013で作成した.slnファイルをダブルクリックし、VS2013が起動するのを確認。
今度はVS2008で作成した.slnファイルをダブルクリックし、VS2008が起動するのを確認しました。
これは.slnファイルに関連づけらたMicrosoft Visual Studio Version Selectorが正しくVS2008と2013を認識でき、2つのVSが共存できていることを意味します。
VS2008 Expressの登録キーが取得できない
VS2008 ExpressをWEBインストールすると「30日以内に製品の登録を行ってください。」と表示されます。
製品の登録とは「登録キー」をVS2008 Expressの「製品の登録」画面で入力することです。
登録キーはマイクロソフトのVS2008 Expressの登録サイトで氏名とメールアドレスを入力すると発行されるはずでした。
この「製品の登録」をしないとWEBインストールしたVS2008 Expressはインストール後30日で使用できなくなります。
VS2008 Expressの登録サイトがない
昔は前述のVS2008 Expressの「製品の登録」画面からVS2008 Expressの登録キーを取得するサイトにジャンプできたのですが、現在はジャンプ先のページが存在していません。
これはVS2008が2013年4月にメインストリームサポートが終了したからだと思われます(延長サポートも2018年4月で終了しました)。
すでにサポート終了した製品の登録キーを発行しないのは考えてみれば当たり前です。
しかし、それならなぜダウンロードだけはさせるのでしょう?
そのおかげで大切な時間を無駄にしてしまいました。
VS2008 Expressを使う方法
ではすでにサポートが終了し、登録キーが取得できないVS2008 Expressを30日以上使うためにはどうしたらいいのでしょうか。
答えは簡単。
オフラインインストール版のVS2008 Expressを使えばいいのです。
同じVS2008 ExpressにもかかわらずWEBインストールでは登録キーが必要で、オフラインインストールなら不要という、まったく理解に苦しむ仕様となっているためです。
オフラインインストールのためのISOファイルは記事執筆時点ではまだダウンロードでき、ISOファイルをマウントしてインストールすればOKした。
オフラインインストールでは「30日以内に製品の登録を行ってください。」は表示されず、登録キー不要でずっとVS2008 Expressを使い続けることができます。
そしてまたアンインストールとインストール
結局、VS2013、WEBインストール版のVS2008 Expressをアンインストールしました。
そしてオフラインインストール版のVS2008 Expressをインストールし、再度VS2013をインストール。
ふーーー、これでやっとVS2008 Expressが使えるようになりました。