
仕事で外出先、つまりモバイルである程度の量の文章を書いています。
ノートパソコンよりもっと文字打ちに適したテキスト入力マシンがないものかずっと探しています。
理想のテキスト入力マシン
欲しいのはこんな感じのものです。
- まともなキーボード
- 軽い
- 小さいか薄い
- すぐに長時間使える
- パソコンと同期できる
まともなキーボード
「まともなキーボード」とは少なくとも以下を兼ね備えたキーボードです。
- キーピッチ18~19mm
- 日本語配列
- 一般的な配列
これらの条件を満たすキーボードは少なくとも27cm前後の幅が必要です。
10インチ以下のクラムシェル型(貝殻のように開くタイプ)のノートパソコンではどうやってもまともなキーボードになりません。
しかし、ディスプレイサイズが大きくなると「軽い、小さいか薄い」を満たせなくなるジレンマがあります。
軽い
常に持ち運び、機会があれば文章を執筆する。
そのためにはカバンに入れていることを感じないほど軽い必要があります。
小さいか薄い
大きさはもちろん小さいほどいいのですが、前述のキーボード幅との兼ね合いがあります。
大きくても薄ければカバンの隙間に入れることが出来ます。
そのため、小さいか薄いかどちらを満たせていればOKです。
すぐに長時間使える
ちょっとした隙間時間でも膝の上ですぐに文字打ち・テキスト入力できること。
Windowsのシャットダウン運用では無理です。
Windowsでもスリープ運用なら時間的に許せますが、スリープが不安定とかスリープ中にバッテリーが消耗しすぎるなど問題ありまくりです。
バッテリーが心配でACアダプタを持ち歩くようでは「軽く小さい」は満たせません。
パソコンと同期できる
文字打ち・テキスト入力と言っても現実にはテキストだけでは仕事は完結せず、パソコン上で仕上げる作業が必要です。
そのため、作成したテキストをパソコンに同期できる必要があります。
パソコンで編集中に外出することになる場合もあるため、パソコンへの片方向の転送ではダメで双方向の同期が必要です。
ポメラDM200
この手の話で必ず登場するのがキングジムのポメラ(pomera)です。
ポメラの事実上の最新機種(後述のDM30が販売終了となったため)はDM200です。
まともなキーボード? | キーピッチ17mmで窮屈 |
---|---|
軽い? | 580g |
小さいか薄い? | 細長い (263mm x 120mm x 18mm) |
すぐに長時間使える? | 4秒で起動して18時間使える |
パソコンと同期できる? | ポメラSyncは微妙 アップロードは片方向 Flush Airも片方向 |
ちょっと窮屈なキーボードですが、ハードウエア的には理想のテキスト入力マシンに一番近いと思われます。
最大の問題はパソコンとの同期です。
Macのメモアプリと同期できる「ポメラSync」という機能があります。この時点でWindowsの人は残念です。
Macとの同期でもテキストが同期されない(見えない?)ことがあります。
ポメラSyncは同期にGMailを使うため、GMailの問題(セキュリティ、文字コード、速度)がそのままポメラSyncの問題となってしまっているようです。
ポメラSyncからGMailを切り離し、Windowsもサポートするようなソフトウエアアップデートがあればいいのですが。。。
パソコンとの連携方法はポメラSyncの他に「アップロード」もありますが、アップロードとはメール送信のことで片方向の連携です。
ポメラユーザーがよく使うFlushAirも片方向です。。。
最新機種のDM30は販売終了
DM200より後の2018年5月に発売され、2020年に販売終了となったのがDM30です。
まともなキーボード? | キーピッチ17mmで窮屈 折り畳みのため膝上で打てない |
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軽い? | 約510g (電池込) |
小さいか薄い? | 小さいが分厚い (156mm x 120mm x 33mm) |
すぐに長時間使える? | 10秒で起動して20時間使える 電池交換が必要 |
パソコンと同期できる? | 不可 |
折り畳みキーボードを採用しているため、畳むとかなり小さくなります(その代わり厚さはあります)。
ただ、折り畳みキーボードは膝上で打つことができませんし、打ち始めるまでにキーボードを展開する手間も必要です。
画面には液晶ではなく電子ペーパー(eink)が採用されています。
DM200より新しい機種なのに販売終了となったのはこの電子ペーパーが原因かもしれません。
電子ペーパーはバックライトがないため消費電力が低く(DM30も電池駆動を実現しています)、液晶より目に優しいことは多数の電子ペーパー端末を使ってきた経験からよくわかります。
しかし、電子ペーパーには描画速度が遅いという問題があるため、タブレットやパソコンのディスプレイを単純に電子ペーパーに置き換えるのは非常に難しいものがあります。


特にテキスト入力した結果が画面に遅れて表示されるのはストレスが溜まります。
iPhone + Bluetoothキーボード
iPhoneにBluetoothキーボードを組み合わせる方法です。
まともなキーボード? | キーピッチ19mmで日本語配列 (TK-FBP100) |
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軽い? | 396g(TK-FBP100) |
小さいか薄い? | 290mm x 128mm x 22mm (TK-FBP100) |
すぐに長時間使える? | キーボードを電源ONし、 iPhoneアプリを起動するだけ |
パソコンと同期できる? | 同期可能なiPhoneアプリが よりどりみどり |
iPhoneはいつも持ち歩いているので増える重量はキーボード分のみ。
しかも、キーピッチ19mmが選べます。
iOSは基本的に日本語配列キーボードに未対応ですが、上にあげたTK-FBP100など一部の製品は日本語配列に対応可能です。
膝上でのタイピングは無理ですが、そのような状況(座れない電車とか)ならフリックでもテキスト入力できます。
DM200のBluetoothキーボード機能
前述のDM200はiPhoneのBlutoothキーボードとしても使うことができます。
しかし、iPhoneはDM200を英語キーボードとして認識するため、キーボードの刻印通りに記号を入力できません。
Surface Go 2のSモード運用
はあ!?Windows!?
と思われるかもしれませんが、まあ最後まで読んでください。
Surface Go 2はWindows 10が「Sモード」の状態で出荷されています。
SモードとはWindowsの機能を制限したモードです。
最大の制限はMicrosoftストア以外からのアプリのインストールができないことで、ほとんんどの人はストア以外のアプリを使うために速攻でSモードを解除します(一旦解除するとSモードに戻すことはできません)。
しかし、SモードにはWindowsを安定した状態で使えるという大きなメリットがあります。
Windows PCというものは購入当初はすぐに起動してサクサク動き、使っているうちに遅くなっていくものですが、Sモードで使うぶんにはそういうことがありません。
そしてテキスト入力がメインならMicrosoftストアアプリでも充分です。
まともなキーボード? | キーピッチ18mm、日本語配列 |
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軽い? | テキスト入力マシンとしては重い (785g) |
小さいか薄い? | 薄い (245mm x 175mm x 13mm) |
すぐに長時間使える? | 15秒で起動 10時間使える |
パソコンと同期できる? | コレ自体がパソコン |
ポメラやiPhone+Bluetoothキーボードに比べてさすがに重く、起動時間もかかります。
起動時間についてはスリープで運用すればもっと速く使える状態になるのですが、電源の確保できないモバイルで常用できるほどWindowsのスリープが信用できないのはご存知の通りです。
また、Surface Go 2はキックスタンド方式の2in1のため、膝上では使いづらいです。

ただ、ポメラやiPhone+Bluetoothに比べて画面が広く、テキスト入力以外にもいろいろできるというメリットがあります。
Chromebookに期待
テキスト入力とはいえポメラやiPhone(のOS)では物足りない、かといってWindowsでは重すぎる、、、といった感じですが、ちょうどそれらの間を埋めるOSとしてChromebookに搭載されているChrome OSがあります。
現在、Chromebookの最軽量はこちら。
まともなキーボード? | キーピッチ16.5mm(一部のキーは11mm) 日本語配列 |
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軽い? | Surface Go 2より重い (920g) |
小さいか薄い? | Surface Go 2より厚い (245mm x 170mm x 19mm) |
すぐに長時間使える? | 数秒で起動 10時間使える |
パソコンと同期できる? | Googleドライブなどで同期できる |
Chromebookで最軽量でもSurface Go 2より重く厚く、キーボードも窮屈です。
Chrome OSならSurface Go 2より軽いChromebookが作れると思うのですが。
テキスト入力向けの小さく軽いChromebookが登場することを期待しています。
コメント
2020年の今、ぽぺらを使っている人はいるのか?アンドロイドキーボードつなぐか、フリック入力身に着けるかすれば、携帯で文章打てる。と、若者は思うのではないか。