仮想デスクトップサービス
Windows 365とはWindows 11/10の仮想デスクトップを提供するマイクロソフトのサービスです。
Windows仮想デスクトップとはクラウドにホストされたWindowsにネットワーク経由で接続し、クライアント(Windows、Mac、Chromebook、iPad、Androidなど)でWindowsが動作しているような環境を提供します。
クラウドのWindowsへはクライアントのHTML5ブラウザか専用クライアントソフトで接続します。
クライアントのキーボードやマウス入力はインターネット経由でクラウドのWindowsへ転送され、クラウドのWindowsからは画面がクライアントに転送されます。
それによってクラウドのWindowsがまるで手元のクライアントで動いているように使えます。
Windows PCがあればわざわざクラウドのWindowsなど使う必要はないのでは……と思うかもしれません。
しかし、仮想デスクトップには以下のようなメリットがあります。
- Windows PC以外でWindowsが使える
- 端末にデータが残らない
- シャットダウン不要
Windows PC以外でWindowsが使える
クライアント端末がWindowsである必要はありません。
Mac、Chromebook、iPad、AndroidなどがWindows 365のクライアント端末として使えます。
つまり、Windows PC以外でWindowsが使えてしまうのです。
例えばテレワークでWindowsを使う必要があるが、社員の自宅にはiPadやChromebookしかない。
そんな場合でも仮想デスクトップを使えば社員にWindows PCを支給する必要はありません。
端末にデータが残らない
例えば会社のWindows PCを社員に支給すれば社外で仕事をすることは可能です。
しかし、社外に持ち出されたPCからの情報流出のリスクは高くなります。
仮想デスクトップであればデータはすべてクラウドにあり、社員が使う端末にはデータが残りません。
そのため、情報流出のリスクを大幅に減らすことができます。
シャットダウン不要
通常のWindows PCは出社後に電源ON、退社前にシャットダウンしているのではないでしょうか。
電気代節約、火災防止、PCの耐久性問題などのためです。
社外に持ち出されるPCはバッテリーの節約のためにもっと頻繁にシャットダウンされていると思います。
Windowsのスリープ運用は不安定なことが多いためです。
PCをシャットダウンすると当然、使っていたアプリは終了し、次の起動時に再度起動する必要があります。
それに対し、仮想デスクトップであればシャットダウンは不要です。
例えば時間のかかるExcelマクロを実行し、端末をシャットダウンしても仮想デスクトップは稼働し続けます。
次の日に仮想デスクトップに接続するとExcelマクロは終わっていると思います。
法人向け
Windows 365を有効化するにはMicrosoft 365の管理権限のあるAzure ADアカウントが必要です。
Azure ADアカウントとは日本語版Windowsで「職場または学校アカウント」を表記されている組織アカウントで、組織のIT管理者が発行します。
Azure ADアカウント(職場または学校アカウント)を持っている会社員や学生は多いと思いますが、前述のように管理権限がなければWindows 365を有効化できません。
つまり、Windows 365は法人向けのサービスであり、導入は組織のIT管理者が行います。
Windows搭載のVPSサーバー
Windows 365と同様にWindowsの仮想デスクトップを提供するサービスとして(エックスサーバーが提供するWindows搭載のVPSサーバーがあります。
Windows 365との違いは提供されるのがWindows 11/10でなく、その名の通りWindows Serverであることです。
Windows Serverとは24時間稼働するサーバー向けに最適化されたWindowsです。
ただ、サーバー向けとはいってもWindowsですのでWindows 11/10と同様にマイクロソフトOfficeなどのWindowsアプリが使えます。
そのため、ChromebookでのWindowsアプリの実行にも利用できます。
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