
VPNとは
VPNとはVirtual Private Networkの略で仮想専用回線です。
仮想専用化される回線によって大きく4種類のVPNがありますが、iPhoneやiPadユーザーが直接関係するのはインターネット回線を仮想専用化するインターネットVPN(以下ではVPNと記述します)です。
VPNによってインターネットの以下のようなリスクを避けられます。
- IPアドレスからの追跡
- 国やIPで制限されているサイトにアクセスできない
- 公衆Wi-Fi使用時の情報漏洩
- HTTPサイトアクセス時の情報情報漏洩
- ISPの帯域制限
- 学校などのWi-Fi使用制限
iCloud+のVPN機能
iCloudとは以下のような機能が使えるアップルのサービスです。
- iPhone/iPadのバックアップ
- 写真/ビデオ/ファイルの共有
- Safariのブックマーク/パスワードの同期
- iCloudメール
無料で5GBまで使えるため、ほぼすべてのiPhone/iPad/MacユーザーがiCloudを使っているのではないでしょうか。
このiCloudを有料で「iCloud+」にアップグレードすると「プライベートリレー」という名前のVPN機能が使えるようになります。
iCloud | iCloud+ | |||
---|---|---|---|---|
月額料金 | 無料 | 130円 | 400円 | 1,300円 |
容量 | 5GB | 50GB | 200GB | 2TB (2,048GB) |
プライベートリレー (VPN) | ✕ | ◯ | ||
ファミリー共有 | ✕ | ◯ | ||
メール非公開 | ✕ | ◯ |
なんと130円/月でVPNが使えることになります。
5GBを超える容量を使いために既にiCloud+にアップグレード済の人も多いのではないでしょうか。
iCloud+にアップグレード後、VPNをオンにするにはiPhone/iPadの設定画面から自分の名前をタップします。

「iCloud」をタップします。

「ICLOUD+」の「プライベートリレー」をタップします。

「プライベートリレー」をオンし、「IPアドレス位置情報」をタップします。

VPNでは詳細な位置情報は隠蔽されるのですが、使用するサービス(例えば地域の天気予報など)によってはある程度の位置情報を提供したほうが便利です。
「おおよその位置情報を保持」にチェックすると都道府県レベルの位置、「国と時間帯を使用」だと国レベルの位置が提供される。

Safariでしか使えない
月額130円(50GBの場合)で使え、アップル純正のiCloud+のVPN機能であるプライベートリレーは一見、素晴らしいものに思えます。
ただ、Safariでしか使えないという大きな問題があります。
つまり、Safari以外のアプリの通信はVPNで保護されません。
また、プライベートリレーの設定項目はVPNのON/OFFと前述のIPアドレス位置情報だけです。
誰でも簡単にVPNを使えるという意味ではアップルらしいとも言えますが、VPNで必須ともいえる接続する国すら選べません。
まあ、アップルがプライベートリレーを提供する意図は「Safariでのブラウジング時にプライバシーを守る」ことなのかもしれませんが。
NordVPN
NordVPNとは5,200台以上のVPSサーバーを運用しているVPSサービスです。
テレワークのために既にWindows PCでNordVPNを使用している人も多いのではないでしょうか。
NordVPNはマルチプラットフォームに対応しており、iPhoneやiPadでも使用できます。
もちろん、Safariだけでなくすべてのアプリの通信がNordVPNで保護されます。
ただ、アップル純正のプライベートリレーほどお手軽ではなく、NordVPNアカウントを作成し、NordVPNアプリをインストールする必要があります。
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