Intel Mac miniはメモリ増設できる
Intel Mac miniはApple公式でメモリ増設がサポートされています。
ただし、Intel Mac miniでも2018年モデルと2014年モデル(メインロジックボードにメモリが統合されている)は自分でメモリ増設は不可で、実際に自分でメモリ増設できるのは以下のモデルです。
モデル | 最大メモリ | 対応メモリ | メモリスロット数 |
---|---|---|---|
2012年 | 16GB | 204pin PC3-12800 DDR3 1600MHz | 2枚 |
2011年 | 8GB | 204pin PC3-10600 DDR3 1333MHz | 2枚 |
2010年 | 8GB | 204pin PC3-8500 DDR3 1066MHz | 2枚 |
2009年 | 4GB | 204pin PC3-8500 DDR3 1066MHz | 2枚 |
2007年 | 2GB | 200pin PC2-5300 DDR2 667MHz | 2枚 |
2006年 | 2GB | 200pin PC2-5300 DDR2 667MHz | 2枚 |
2005年 | 1GB | 184pin PC2-2700 DDR 333MHz | 1枚 |
ただ、Intel Mac miniを自分でメモリ増設して延命させるより標準でメモリ16GBのM4 Mac miniを購入した方が幸せになれるのではないでしょうか。
Mac mini M4/M3/M2/M1はメモリ増設できない
Intel Mac miniと異なり、Mac mini M4/M3/M2/M1は自分でメモリ増設することはできません。
しかし、M4 Mac miniであれば標準で16GBのメモリ、整備済み品などで安く購入できるM1 Mac miniでも標準で8GBのメモリを搭載しています。
さらに同じメモリ量でもIntel MacよりM4/M3/M2/M1 Macの方がメモリ不足を感じません。
M4/M3/M2/M1 Macならメモリ不足を感じないのはなぜ?
いいえ、Mac(WindowsやLinuxも同じですが)には「仮想記憶」という仕組みがあります。
仮想記憶とは全てのアプリに仮想的なメモリを割り当てる仕組みです。
たとえ物理メモリが8GBであっても各アプリはそれを遥かに超える量のメモリを使うことができます。
なぜ物理メモリ以上のメモリが使えるかというと使用頻度の低い仮想メモリ領域をストレージ(現在ならSSD)に退避させ、再び必要になったら
ストレージから読み出す(スワッピング)からです。
つまり、物理メモリとストレージを組み合わせて広大な仮想記憶が使えます。
この仮想記憶を使い切るのはよほどおかしなことをしない限り無理です。
ストレージが遅かった
ではなぜ、
とならなかったでしょうか。
理由は物理メモリ以上の仮想記憶が使われた場合にスワッピングが起こると極端に遅くなったからです。
スワッピングが遅い理由はストレージの読み書きが発生するからです。
結局、メモリ増税が必要だった理由は物理メモリに比べてストレージが遅かったために仮想記憶の動作が極端に遅くなったためです。
ちなみにそれはWindows PCも一緒ですが、WindowsではGUIで仮想記憶をOFFにできます。
そのため、仮想記憶OFFでメモリ不足にならない範囲で運用することで高速化する方法があります。
M4/M3/M2/M1 Macの場合
Intel Macでは64GBのCTOを使っている人も少なくなくM4/M3/M2/M1 Macの登場前には
という声もありました。
しかし、実際には8GBのM3/M2/M1 Macなら8GBを超える仮想記憶を使ってもサクサクと動いています。
16GBでWindowsとmacOSが同時にサクサク動く
M4/M3/M2/M1 MacではParallels DesktopでWindows 11を使えます。
Parallels DestopではmacOSとWindowsが同時に動くため、Windowsに割り当てられるリソースはMacのリソースの半分程度までです。
メモリ16GBのM4 Mac miniであればWindowsに割り当てられるメモリは8GB程度です。
標準(吊るしモデル)では最大8GBのIntel MacではParallels Desktopを使う場合もWindowsに割り当てられるのは4GBで涙ぐましい工夫をしないと快適には使えません。
現在でもメモリ4GBのWindows PCは売られていますが、上級者は買いません。遅くて使い物にならないことを知っているからです。
しかし、メモリ16GBのM4 MacならWindowsとmacOSが同時にサクサク動きます。
仮想記憶が本来の姿に戻った
M4/M3/M2/M1 MacはIntel Macに比べてストレージ速度が非常に速くなっています。
SSDの性能向上もあるでしょうがSSD、CPU、物理メモリを繋ぐ「バス」の高速化も大きいかもしれません。
それによって仮想記憶が本来の姿に戻ったのではないでしょうか。
今と比べてメモリが非常に高価で遅かった時代には、(スワッピングを回避するために)大量のメモリが必須、という発想はなかったように思います。
CPUやメモリはどんどん高速化されてきました。
それに対し、ストレージやバスの高速化は置き去りにされてきました(ハードディスクからSSDという変化はありましたが)。
CPU・メモリとストレージの速度差が開くことでいつのまにか、(スワッピングを回避するために)大量のメモリが必須、という認識が当たり前になっていました。
でもそれは本来の姿ではなかったはずで実際、M4/M3/M2/M1では高速で本来的な仮想記憶のおかげでメモリ不足を感じることがありません。
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