WindowsのSモードとは?

Surface Go 3

Surface Go 3はSモードで出荷されている

Surface Go 3はWindows 11が「Sモード」の状態で出荷されています。

そのためSurface Go 3では「通常のWindowsアプリは動かせない」などと誤解している人もいるようですが、そんなことはありません。

Sモードの前身であるWindows 10 Sであれば「通常のWindowsアプリは動かせない」は半分、正しかったかもしれませんが。

スポンサーリンク

Windowsの機能を制限したモード

Windows 11のSモードとは通常のWindows 11 Homeから以下の機能を制限したモード(状態)です。

  • Microsoft Store以外からのアプリのインストール
  • Edge以外の既定ブラウザ

多数のPCを管理している組織ではこのような機能をわざわざ制限したい場合があります。

Microsoft Store以外からのアプリのインストール

危険なアプリをインストールさせないためです。

Microsoft Storeからインストールするアプリはすべてマイクロソフトによって安全性が確認されています。

SモードではMicrosoft Store以外からアプリをインストールできないため、ウイルスが混入しているなど危険なアプリをインストールしてしまうことがありません。

Windows 10までのMicrosoft StoreではインストールできるアプリがほぼUWP(Universal Windows Platform)に限定されていたのですが、Windows 11のMicrosoft Storeでは一般的なWindowsアプリも配布可能になっています。

また、長期使用(実際にはMicrosoft Store以外のアプリやドライバのインストール)によってWindowsの動作が遅くなる問題を回避することもできます。

Edge以外の既定ブラウザ

Edgeとはマイクロソフト製のブラウザです。

昔のEdgeにはWindows標準のHTMLエンジン(EdgeHTML)とJavaScriptエンジン(Chakra)が使われていました。

そしてSモードではEdge以外を既定のブラウザにすることはできませんでした。

既定のブラウザとはアプリの画面などでインターネットのリンクをクリックした時に使われるブラウザです。

つまり、

安全なWindows標準エンジンを使っているEdgeだけがSモードの規定ブラウザになれた。

という話でした。

ところがですよ、マイクロソフトはその安全なはずのEdgeのエンジンをChromiumに置き換えてしまいました。

ChromiumとはGoogle社のChromeブラウザにも使われているオープンソースのHTML・JavaScriptエンジンです。

つまり、現在のEdgeは安全なはずだったWindows標準エンジンを使っておらず、なぜ既定ブラウザはEdgeでなければならないのか理由がよくわからない状況です。

スポンサーリンク

Sモードは解除できる

いくらSモードが安全だと言ってもMicrosoft Store以外のアプリを使いたい場合があるのは当然です。

Sモードは解除して、通常のWindows 11 Homeにすることができます。

解除費用等も必要もなく無料で簡単に解除できます。

ただ、いったんSモードを解除して通常のWindows 11にすると、Sモードに戻すことは基本的にできません。

これは考えてみれば当然の話でSモードを解除して危険な(?)通常のWindows 11であれこれ作業し、またSモードに戻せるのではSモードの意味がないですよね。

Sモードの前身Windows 10 Sとは

このSモードの前身となったのはWindows 10 Sです。

Windows 10 Sとは2017年5月に発表され、2018年2月に終了したWindows 10の「エディション」でした。

「モード」でなく「エディション」でした。

つまり、一般ユーザー向けのWindows 10には以下の3つのエディションがありました。

Windows 10のSモードはHomeベースではなくProから以下の機能を「削除」したエディションでした。

  • Microsoft Store以外からのアプリのインストール
  • Edge以外の既定ブラウザ
  • Bing以外の検索プロバイダー
  • Active Directoryへの参加

最初の2つはWindows 11 HomeのSモードで「制限」される機能と同じです。

Windows 10 Sでは通常の(Microsoft Store以外の)アプリを使うことはできませんでした。

機能が制限されているのではなく「削除」されているのですから、Sモード解除のようにはいかったわけです。

どうしても通常のWindowsアプリを使いたければ、Windows 10 Sを辞めてWindows 10 Proに有償(2018年3月までは無償でした)でアップグレードする必要がありました。

このWindows 10 SエディションはWindows 10 ProのSモードとWindows 10 Home(Active Directoryへの参加機能がない)のSモードに引き継がれます。

そしてWindows 11ではProのSモードが廃止され、SモードはHomeのみとなりました。

安全なWindowsの元祖

SモードもWindows 10 Sも機能を制限することで「安全なWindows」を実現している点では同じです。

実はこの「安全なWindows」には元祖とも言える存在があります。

2012年に発表されたWindows RTです。

Windows RTは初代のSurfaceであるSurface RTをはじめ、いくつものPCに搭載されましたが事実上終了しています。

その原因はおそらく絶対にWindowsアプリが使えないという厳しい制約だっと思います。

Sモードのように解除することもできず、Windows 10 SのようにWindows 10 Proにアップグレードすることもできませんでした。

それもそのはず、Windows RTの対応CPUはARM(iPadなどに使われているCPUです)のみで、そもそもハードウエア的に通常のWindowsアプリは動かせませんでした。

Windows RTの「安全なWindows」という思想を引き継いだWindows 10 Sという「エディション」は発表から1年足らずで終了となりました。

その後継であるWindows 10の「Sモード」の未来はどうなるでしょうか?

スポンサーリンク

Windows 11 SE

2021年末からWindows 11 SEを搭載したSurface Laptop SEがアメリカの教育機関向けに提供開始される予定です。

Surface Laptop SEとはWindows 11ベースの以下のようなOSです。

  • Microsoft Storeアプリが含まれない
  • 管理者がアプリをインストールする

つまり、自由にアプリをインスールできなくしたWindows 11です。

それってSモードの考え方に似ていますよね。

もしかして、Windows 11 HomeのSモードも廃止され、「安全なWindows」はWindows 11 SEになるのでしょうか……

そうなると、Windows RT廃止、Windows 10 S廃止、Windows ProのSモード廃止に続いてWindows HomeのSモードも廃止と……

SモードとChrome OS

Chrome OSとは「Chromeブラウザを動かすためだけのOS」です。

ChromebookやChromeboxなどのChrome OSデバイスに搭載されています。

Chrome OSの成り立ちはWindowsのSモードとは全く異なります。

しかし、アプリのインストールやブラウザの変更が制限されることで「安全なOS」が実現できているのはWindowsのSモードと同じです。

「安全なOS」だけを求めるユーザーであればChrome OSも選択肢に入ります。

ただし、Sモードには「Windowsと同じ操作性」という大きなメリットがありますが。

このChrome OSを採用したChromebookは「GIGAスクール構想」の端末として採用されたため、大きくシェアを伸ばしています。

マイクロソフトが前述のWindows SEを発表したのも教育機関でもChrome OSを意識してのことかもしれません。

スポンサーリンク

Sモード搭載のPC

Surface Go 3 / Surface Laptop Go

Surfaceとはマイクロソフトが開発している純正とも言えるパソコンです。

Sモードで出荷される現行のSurfaceはSurface Go 2とSurface Laptop Goの2機種のみです。

どちらも製品名に「Go」がつくモバイル向きのSurfaceですがこの2機種だけがSモードの理由って何なのでしょう?

Windows 11のリリース後に発売されたSurface Go 3はWindows 11 HomeのSモードで出荷され、

Windows 11のリリース前に発売されたSurface Laptop GoはWindows 10 HomeのSモードで出荷されます。

YOGA C630

YOGA C630はWindows 10 on ARM(ARM CPU向けのWindows)、かつSモードで出荷される珍しいPCです。

ARM CPUのSnapdragon 850を採用しているだけあって、最大18.6時間もの駆動時間を実現しています。

SモードでないWindows 10 on ARMはx64アプリが動作しない問題がありますが、Sモードで使うのであればそもそも問題になりません。

そういう意味でSモードの真価を一番発揮できるのはこのYOGA C630のようなARM CPUのPCなのかもしれません。

ASUS E210MA

ASUS E210MAは約1.08kgの軽さで最長約12.7時間の長時間駆動を実現した11.6インチのノートPCです。

180度開くヒンジを採用し、テンキー付きタッチパッドを搭載しています。

3万円強と価格も魅力です。

コメント

  1. 匿名 より:

     アプリの取り扱いは旧態依然のOSに成り下がっていると思います。

  2. アビちゃんママ より:

    cmd.exe(Command prompt)が動かないものをPC OSと呼べるのでしょうか。
    PCを勉強しようとしたら、command batchが個人のautomationの基本だと思っていました。

  3. DNG より:

    子供が安全に使えるPCとしてSモードを利用しています。Chromium Edgeを正式リリース後にインストールしたところ、検索エンジンをGoogleに変更できるようになりました。正直、Bingの検索結果はいけてないので、Bing固定でなくなってとても嬉しいです。

タイトルとURLをコピーしました